[#01 天使再臨]
四年後の世界の紹介も兼ねているようで、とにかく画面がめまぐるしい&登場人物が多い回でした。
アロウズの圧倒的強さが凄いです。カタロンも頑張っているんでしょうが、反対勢力の一つでしかないみたいですし、規模も力そのものも全然適わない感じなのが、見ていてちょっと辛かったです。放送前に公開されていた情報で、アロウズ=悪という図式がすっかり出来上がっていましたので。
皆の立場も少しずつ変わっているようですが、セルゲイとマネキンが同志っぽくなっていたのは嬉しかったです。堅い軍人同士、気が合いそうだったのは1期でも描かれてましたものね。ソーマはアンドレイに迎えに来られてましたが、どうなるんでしょうか。ルイスやリボンズ関係は、見ていて怖かったです。
刹那は良い男になってましたね。口数が少なくて、でも口に出す言葉は単純だけれど熱い……のは、全く変わらず、内面にある心情の強さが更に増したと思います。沙慈を連れていく時に入った、自分もロックオンもこんな世界は望んでない云々のモノローグは、彼の悲観がよく表われてました。同時に、CBから離れていたことで単独で行動するしかなく、ぼろぼろで整備も滅茶苦茶そうなエクシアで一人で戦うしかなかった、自分の無力さへの辛さも、ひしひしと伝わってきました。刹那にとってガンダム(特に自分の愛機のエクシア)は命そのものでしょうし、自分の分身であり、憧れでもありますから、性能的に旧式となりつつあったエクシアに乗ること自体には依然として誇りを持っていたはずなんですが、そういうのとは別次元で、辛かっただろうなと推測してしまいます。こうなる前は、数こそ少なかったですけど、他のマイスターズやトレミーのクルーっていう仲間が一緒にいたじゃないですか。その当時から心配され、実際に敵に弱点として突かれていたように、圧倒的な物量で押し切られると、いくら刹那が強くてもやられちゃうのは明らかなので、そうした意味で、もっと世界平和の為に自分は頑張らなければいけないのにできない冷たい現実に彼は苦しんでいたんだなと、強く感じられました。
外見の変わらないティエリアが、精神的に大きく成長しているのは、本当に本当に嬉しかったです。ヴェーダの判断を全てとしていた彼が、沙慈に向かって説教している図は、感慨深いと思いつつ笑っちゃいました。一方的な被害者である沙慈にしてみれば、ティエリアから言われたことなんて「はぁ?」って感じで頓珍漢にしか思えないのでしょうが、1期から見てる私にしてみれば(他の視聴者の方もそうでしょうが)、ティエリアの成長具合を垣間見れる貴重なエピソードでした。でも、スタッフさんが刹那じゃなくてティエリアにこう言わせたのは、ちょっと意外でした。同じマイスターでも、刹那が相手だと、以前から知っている間柄だったという分、沙慈はより感情的になってしまうので、ティエリアで良かったのかもしれません。そして、自分から沙慈に話をしていったティエリアは本当に成長してます。嬉しいなぁ。ロックオンが見たら絶対に喜びますって。
そのロックオンですが、いよいよ二代目……ライルが登場しました。煙草を吸ってました。それも含めて、私の勝手なイメージですが、ニールよりもニヒルで冷たいのかなぁって想像しました。いくら双子で外見が似ていても、人間として別なので、性格まで二人を似せる必要はないのですが、今はどうしてもあの顔・姿を見ると、ニールと思ってしまうので、どうせだったら徹底的に変えて頂いた方が、ファンとしては気分が楽なのかもしれません。彼については──穏やかに見守っていきたいと思います。
アレルヤは、最後に入った拘束中のカットだけなので、淋しい淋しい。でも外見はカッコ良かったなぁ……痛々しかったですが。マリーを助ける為に忍び込んで拘束されてたっていう設定だったら、それだけで萌えます。アレルヤは作品中でも筆頭にあげられるほど他人に対して優しい人だから、また今回も他人の為に傷付くのかな。世界が彼にとって優しいものに変わってほしいと、切に願ってます。
今回EDに使われたOPは、語るべきことも思ったことも多かったです。特に、冒頭で物凄い早さで流れるマイスターズの過去には、悲しくなったりせつなくなったりしました。特にロックオンとティエリア。
ロックオンは、テロで現場が燃えさかっている図は初めて登場しましたよね。また、1期では、瓦礫の山に呆然とする彼が何度も回想で出てきましたが、今回は涙をぼろぼろ流して泣き叫んでます。それまで家族の温かい愛に包まれて幸せに過ごしてきた少年が、この瞬間、どうにもできないほど圧倒的で残酷で冷たい絶望を感じたのだと思うと、本当、胸が痛みます。ここは、リアルタイムで初見した時も、そうだと分かった直後に、あまりにも辛くて反射的に目を逸らしてしまいました。
そしてティエリア……。“5”というプレートが、胸に痛い痛い。他の仲間と共にカプセルの中に裸体で入れられていた図もそうでしたが、私にはこの番号が本当に辛かったです。どういう経緯で彼だけがCBに残っているのかは分かりませんが、心が着実に成長し、優しさも痛みも分かるようになっている現在が確かにあるので、彼には人間として幸せになってほしいです。
タイプDのデュナメスをティエリアが泣きながら追うカットがあったり、ニールのお墓参り(ティエリアかライルですよね)があったり……と、ニールが好きな私は、初見で泣きました。まさか泣かされるとは思ってませんでした。眼帯のロックオン(ニール)が狙い撃つ図が、刹那の瞳とかぶるシーンは、ロックオンの信念や「狙い撃つ」を刹那が確かに継いでいる現状を表わしていて、嬉しく思った反面、せつなかったです。ニールはもういませんが、皆の心の中に存在しているのが、よく伝わってきました。
でも、欲を言うなら──言ってはいけないことなんですが、ニールには生きててほしかったです。ファンとしては。
最後に、ハム大好き!な私には、相変わらずな乙女座の彼の台詞に大爆笑しました。それまでドキドキしながら息を詰めて見ていたのに、ここで一気に緊張が解けました。さすがハム……! 凄いなぁ。ED(OP)で泣いてしまったのは、彼でホッとした後にせつない図を見せられて、涙腺が刺激されたからかもしれません。
来週はいよいよライルが本格的に登場しますね。彼を語るにはあまりにも情報がないので、楽しみでなりません。
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