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00セカンドシーズン感想
詳しい感想は[別名義のBlog]にて記述しています

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[#25 再生]


 生還&結婚おめでとう、コーラ!!!! 辛いエピソードが多いこの作品の中で、彼の幸せだけは純粋に喜ぶ事ができるので、私もとても嬉しかったです。本当におめでとう! 幸せそうなコーラとカティの顔を見ていたら、「良かったね」との言葉が自然に出ました。どうぞ幸せになって下さい。コーラが得たこの幸せは、00を象徴するものと言っても良いと思います。おめおめ!!

 とりあえず……皆が生きていてくれて良かったです。分かりやすい形で責任を取ったのは、自害したホーマー・カタギリだけというのは引っ掛かりますが、主要な悪人は皆、それまでに亡くなってますしね。あの黒人の大統領さんはどうなったんでしょう。単純に失脚しただけなのかな。
 スメラギさんとカティが、後日談でも志を同じくする者として理想的な関係になっているのが素晴らしいと思いました。CBにいるスメラギさんは連邦の動きを、連邦にいるカティはCBをそれぞれ見守っていて、必要とあれば動く気でいる──それぞれが信頼している相手への抑止力になっているのは、凄いです。単なる“仲間”“友達”じゃできない事です。そして、別の紛争が起これば、CBも連邦も協力し合って沈静化に務めるはずです。自分にできる事をそれぞれが行なうというのは、人と分かり合う事と同様に、このガンダム00という作品のテーマでもあるので、この二人の関係は刹那とマリナの関係と同様に、それに含まれているなと思いました。

 アバンでの名乗りから始まり、圧倒的なカット数で描かれた刹那対リボンズの戦闘は、息を詰めながら見ました。序盤からほぼ互角で、ヒリングやリヴァイヴが途中から参戦してからはヒヤヒヤしました。機転を利かせたスメラギさんがスモークを張った後も、緊張を解く事ができなくて、見ていて物凄く疲れました。
 前回の戦闘でアリオスとケルディム、セラヴィーにセラフィムが中破&大破した事から、この最終回での戦闘の見せ場は、ダブルオーライザーとリボーンズキャノン(リボーンズガンダム)だけかと私は予想していたので、アレルヤ(ハレルヤ)対ヒリング、ライル対リヴァイヴの戦いがあった事に狂喜乱舞しました。勿論、機体状況が悪いので、心配もしましたが……。
 特にライルは、トランザムの実行可能時間がたった1秒だと判明&右目負傷中??(血が目に入っただけのような気もしますが)&ギリギリのところでトランザム化+ガデッサの攻撃を辛うじて回避&ガデッサにゼロ距離射撃──という、息を吐く暇もない怒濤の展開だったので、本当に本当にドキドキしました。刹那の戦いを見ている以上に怖かったです。ライルが右目をやられたと思った瞬間は、彼の右目を奪わないでくれと本気で祈りました。また、もう死んでいてもおかしくない状態で戦闘が終わった時には、ニールに「ライルを連れていかないで! 彼岸で追い返して!」とも祈りました。生きていてくれて良かったです……。ライルのお墓参りのシーンでは、「良かった……」と声をあげて泣いてしまいました。墓参りで初めて晴天が描かれたのも嬉しかったなぁ。アイルランド=曇天だったのが、最後の最後で変わってくれて良かったです。
 いけず……とスメラギさんのように呟いてしまったのは、ライルのお父さんの名前がよく分からなかった事です。お母さんの名前も中途半端だったし。アニューの墓標に書かれていた文言は、外国のお墓によくある定例文の応用版でした。

 前回までは悪役として刹那達を煽りまくっていたリボンズが、今回は本音を交えた台詞を吐いていたのが印象的でした。“人間の為に造られた存在”というのは、人間を常に否定し、下位種族として見下げていたリボンズにとって、耐えられない事だったんでしょうね。また、リボンズはそうである自分をよく知っているからこそ、本当の上位種である刹那を打ち負かして、自分の有用性(存在意義)を打ち立てたかったんだとも分かりました。
 そんな彼を、ただ責めるのではなく宥めるように言うティエリアが素敵でした。ティエリアの最後の台詞「“来るべき対話”の時まで。さようなら、みんな」もそうでしたが、今回の彼の台詞はじん……としますね。じんわりと優しく沁みます。私は一週間が経っても、肉体を損失してしまったティエリアに対して複雑な思いでいるのですが(作中の事実として受け入れられるのですが、良かったねとはやはり言えない)、そういうのを既に達観しているティエリアを前に動じているのが申し訳なくなるというか……そもそも二次元のキャラクターに対してすまなく思うって変なのですが、ティエリアが優し過ぎて泣けてきます。確かに彼は、特殊な能力を与えられたイノベイドとして、一般的なイノベイド(最後にわらわらと出てきましたよね)よりも重大な任務を背負わされていましたが、人間と同様に、彼個人の幸せを願ったって良いと思うんです。肉体を亡くして、ヴェーダの一部となった今では、それはもう求められない事なんでしょうが……この辺りを真面目に考え始めると、本気で悲しくなります。
 刹那は、彼がやらない代わりにマリナが「幸せであれ」と祈ってくれていたので、少し安心しています。結局、このカップルは本当にくっつかず、同志としての関係で終わってしまったようですが、信念で深く繋がっているのがよく分かったので、好きです。刹那も、自分の幸せは祈らない代わりに、マリナの幸せを祈ってくれると思うので……。

 トレミーを降りてマリーと共に流浪の民と化しているアレルヤには、ちょっとびっくりしました。今回、切り替え無しでいきなりハレルヤさんが出てきてしまいましたが、今後もそういう事はあるんでしょうか。マリーは大変かもしれません。
 ビリーも、片思いは相変わらずのようですが、とりあえず彼は彼で充実しているようで良かった。できれば、ミスター・ブシドーとの会話も欲しかったけれど。彼も自決を留まってくれて何よりです。カタギリ司令の自決を見た直後だったので、本当にそう思いました。

 そうそう、最終回の最後の戦いなのに、ガンダムエクシア対0ガンダムという構成には驚きました。私はエクシアが大好きなので、あの勇姿を再び見られて嬉しかったです。肉弾戦だったのも、ガンダムらしくなくて良いです(笑)。

 事前の噂通り、劇場版の発表がありました! 次は“木星”で“来るべき会話”ですか?? 木星と言えば紫ハロさんなので、もう一度出てきてほしいです。そして、衛星のようにもガンダム四機のようにも見えた光点は、もし後者なら、ティエリアの身体の再生もあり得るんでしょうか。楽しみです。


 さて、セカンドシーズンもこうして最終回まで無事に見る事ができました。感想を書くのは苦手なので、なかなか大変でしたが、それを含めても楽しい半年間でした。感想をお読み下さった方々、本当にありがとうございました。



*コーラが無事に生還したので、缶コーラを買ってお祝いしました! サワーのみが売ってなくてサワー割りを実現させられなかったのが、少し残念です。



20090330 小野瀬桜




[#24 BEYOND]


 怒濤の展開でした。
 場面転換がとにかく多かったので、もう少し腰を据えて見たかったなーという思いが強いのですが、そのお陰で、ティエリアの肉体が死んだショックは和らいだのかもしれません。ティエリアが「勝手に殺すな」って苦笑まじりに言ってくれたのが、唯一の救いです。そうでなかったら、号泣していたかもしれない……。
 ティエリアは本当に人間が好きなんだなーと、ひしひしと感じました。特にCBの皆が大好きだからこそ、イノベイドとして“できる事”をきちんと果たせたのが、嬉しかったんだと思います。人間の良さを認め、一度は人間宣言をしながらも、結果として肉体を損失してしまったのは悲しいけれど、ティエリアが悔いてなさそうなのが本当、救いで……。でも、リボンズがスペアに入っていたように、早々に新しい身体に乗り換えて人間として生きてくれたら嬉しいです。
 リジェネは──どうなんだろう(笑)。リジェネの言動を見ていると、彼にヴェーダを任せておくのは危ういと思うので、あの時だけティエリアを助けて去っていくとか、きれいな終わり方だといいなと想像しています。や、ヴェーダの中で、ティエリアを相手に嫌味全開でチクチクと苛めるのもありだと思いますが(笑)。とりあえず、リジェネがティエリアを軽んじてなくて良かった。やっぱり対の存在ですから、リジェネには相手を大事に欲しかったんです。

 沙慈とルイスは、とうとうここまで来られた!と思いました。奪還劇は、あまりにも展開が早い……というか、あれこれすっ飛ばし過ぎだと思いますし、他の皆が揃って非常事態なのもあって、感動に浸るまでには至らなかったのですが、嬉しかった! 私は死にネタや悲恋が好きなので、ルイスの死亡エンドでも萌えたかもしれませんが、でもやっぱりファーストシーズンから見続けてきたのを踏まえると、この二人には絶対、生きて未来を紡いでほしくなるので、これで良かったとも思っています。ただ、ぼんずり──もといリボンズがまだ生きているので、まだ不安要素が残ってますね。ちょっと心配ですが、ダブルオーライザーのトランザムバーストが来週も出るはずなので、辛うじて大丈夫なはずと祈っています。

 泣いてしまったのが、ビリーの告白。
 ビリー、いいよいいよ! スメラギさんとの最初の対峙では、いきなり“恒久和平”云々と言っていたので、「はぁ?」と眉を寄せてしまったのですが、徐々に、化けの皮が剥がれるというか強がりが失われていくというか、ボロボロになっていくのがたまりませんでした。正直に言うと、セカンドシーズンに入ってからのビリーはあんまり好きじゃなかったんですが、あの告白には参りました。駄目男、万歳! あの声、あの口調、あの顔……全てが好きです。そんなビリーに戦う事の決意を伝え、過去を詫びたスメラギさんも素敵だったー。ビリーの、告白を終えた後にあっさりと寝返る変わり身の速さもいいです。ビリー、大好きだ。口では偉そうな事、大層な事を言ったって、行動の根幹にあるのは人に対する思いなんだっていうのも良いです。ビリー個人を考えれば、技術屋としての天才振りが強調されなきゃいけなかったり(実際、彼は凄いので)、スメラギさんに振り回されてばかりのキャラじゃ駄目なのかもしれませんが、00という作品の中ではこういう人が居てもいいのかなと思っています。硬派なところは、ミスター・ブシドーが頑張ってくれましたしね。彼も来週は出てほしいなぁ。刹那の窮地を救う役で是非!

 アリーとの決着もつきました──が、ケルディム対アルケーは戦闘シーンが省かれ過ぎて、ちょっと物足りなかったです。せっかくの肉弾戦もとい白兵戦なんですから、両機の押して押されて……をもっと見たかったなぁ。
 ニールは、状況的に死を覚悟しなきゃいけなかった事もあって、復讐心でアリーを殺す事ばかりを考えていたけれど、ライルはその先に進めたようで何よりです。やっと、ニールと同じ外見・同じ声の双子の弟としてライルが出た意味が出たような気がします。ライルがアニューとの会話を思い出して、アリーの射殺を躊躇うのも良かったです。あのままアリーが投降していたら、彼とライルが分かり合う話になってしまったかもしれませんが、アリーは最期までアリーだったというか、戦意を片時も無くさないのはさすがだと思いました。ただ、できればネーナのように戦場で華々しく散ってほしかったという思いはあります。

 次がいよいよ最終回! え〜?という感じですが、一応、今回でリボンズ以外の事は収まったので、後は皆の生死が気になります。そしてティエリアはずっとあのままなんでしょうか。




 最後はニルティエ話なので、反転します。
 ↓

 ティエリアは死んでもニールの元には行けないのかー……と、地味にショックを受けています。ヴェーダと一体化したティエリアが、情報(データ)としての存在であるなら、それが消されてしまえばティエリアの記憶もなくなるんですよね。いえ、霊魂の存在を肯定してるわけでもないんですが、物語の中の現実を語るならば、やはり死者の魂は必須なので、あの世で二人一緒にならないというのが辛いです。なんと言えばいいのか、上手く言葉が出ないのですが、データだとデリートされればきれいさっぱり無くなるのに対して、霊魂だと後腐れありまくり後ろ髪引かれまくりがする感じがするんです。でも、ヴェーダ化したティエリアにロックオンが話し掛けるとか、想像しただけで涙腺が弛みそうなので、彼が亡くなった後にこうなったのは、まだ良かったのかもしれません。
 あ……でも、小説のネタとしてはいいかもしれないですよね。ちょっと考えてみようかなと思います。



20090323 小野瀬桜




[#23 命の華]


 コーラ!!!!
 今回は春コミが日中にあった為、出先で携帯電話のワンセグ放送を見たのですが、コーラがカティの戦艦を庇ったシーンの時には、思わず声を出しそうになりました。涙ぐみました。帰宅した後、まじでヤバい感じでコーラの機体が爆発していて、更にがっくり……。でもでも、一期であんなだったのに最後の最後で「大佐ぁ」って言って生還できていたので、今回も絶対に大丈夫!! 愛の告白が最期の言葉なんて辛過ぎる──だから大丈夫。コーラは生きてる。ご褒美として、カティのキッスを貰ってほしいです。
 私、一期ではニールが一番好きだったので、コーラは苦手だったんですが、二期に入ってからは大好きに変わってます。こういうのって自分では珍しいです。戦争で兵士が死ぬのは珍しくないでしょうが、でもでも、生きていてほしい人にはやっぱり死んでほしくないです。「俺は不死身ですから」って笑いながら言って再登場して、内心では喜んでるカティに「心配させおって」と怒鳴られてほしいです。
 最終回に、ちょろっとだけ出てきますように。お祈りお祈り。

 声が出そうになったと言えば、ライル対アリー。あぁ、アリーの決着は弟さんがつけるのかぁ。
 兄の代理でなく自分の意思でガンダムに乗るとの覚悟をライルが決めた後の、名有り敵との戦いが対アリーだなんて……。「また殺してやるよ! え? ガンダムさんよぉ」とのアリーの煽りが、ニール好きの私には聞いてて辛かったです。これ、ライルがニールの弟だったり、ケルディムがデュナメスの後継機だったり……といった繋がりを、アリーが一つでも知っていたという証ですよね。単に、同じ緑色の機体であるケルディムを見た彼が、デュナメスを連想しただけかもしれませんが。
 それにしても、あんな狭い場所でアルケーに近接戦を挑まれるなんて、中距離戦闘を得意とするケルディムには分が悪過ぎます。ケルディムが“ソレスタルビーイング”に乗り込むまでにシールドビットが全滅っぽかったから、アルケーにファングを出されたらどうなるんだろうとハラハラしてましたが、新装備はライフルビットでしたね。良かった良かった──って、相討ちで潰されたから、もう無いんですが。
 ハンドガンがあるとはいえ、近接戦をしない為に最初からビームサーベルを装備してないっていうケルディムの装備上の個性が、今になって悪い方に響くとは、皮肉な話です。そのハンドガンの攻撃さえ、今回はアルケーに呆気無く弾かれてました。不安だ。持ってたライフルも吹っ飛ばされてたしなぁ。隠し武装とかが別にないんでしょうか。今の状態じゃ、よほどの事が無い限り、ケルディムに勝機は無いです。よくて自爆の相討ちかなぁ。辛過ぎる。
 そもそも、パイロットとしての腕も、百戦錬磨のアリーが相手じゃ差が有り過ぎます。天国にいるニールが、大事な弟とアリーが戦ってるって知ったら、どう思うかなぁ。あぁ、辛い辛い。

 スメラギさんとカティの会話がやっと来た! この二人が旧知の仲だと知った時から、この瞬間をずっと待っていたので、とても嬉しかったです。感慨深そうだったスメラギさんの一方で、カティは厳しい言葉を吐いていたけれど、彼女が常にスメラギさんの補佐に徹しているのが凄かったです。立場は違うけれど、世界平和を望む心は同じっていうのが、よく表れていたと思います。できれば二人には、今回の通信の対峙だけで終わらず、この戦いが終わった後に握手をしてほしいなぁ。

 トレミーの隔壁を突破して乗り込んでくるオートマトンを迎撃する為に、一人、武器を取って迎撃に向かうスメラギさん。む……無謀過ぎる。絶対に勝てない。でも、ブリッジに残っているのが幼いミレイナとフェルトなら、スメラギさんじゃなくても「自分が行かなきゃ」って思いますよね。各自それぞれやらなければならない事があるから、スメラギさんが死ぬ覚悟でブリッジを出ていくのを知っても、フェルトもミレイナも止めないのが凄いです。二人も、内心では相当辛かっただろうなぁ。
 次週のビリーは、銃口を向けたまま、スメラギさんに恨みつらみを吐くかもしれないです。でも、いきなり攻撃を仕掛けてきたオートマトンの銃弾から彼女さんを守る為に、その身を盾にする──なんてベタベタな展開にはならないかな。歪んでしまったけれど、ビリーは本当にスメラギさんが好きだったんですね。スメラギさんにその気が全然無かっただけ、ビリーは物凄く哀れです。

 今回の沙慈の言葉はルイスに響いてたみたいだし、ダブルオーライザーはルイスのレグナントに手を掛けてるし……で、この二人は来週に期待なのですが、元凶であるリボンズを早々になんとかしないと、ライル&アニューの二の舞いになりそうなので、見ていて怖いです。それに周囲には、アンドレイが乗ってるアヘッドもいますしね。ヒリングはリボンズの危機を知ってそっちに行っちゃいそうですが、リヴァイブは予定通りにルイスの元に向かうような気がします。それこそ、ルイスがCB側に落ちそうだと気付かれた瞬間、彼らが邪魔をしに入りそうで、今から不安でなりません。

 リジェネはまだ生きてる気がします。ここで死んだら、何もせずに終わっちゃうキャラクターになってしまうので(笑)。ティエリアとリボンズとの対峙は、中途半端なところで終わるかもしれませんが、ヴェーダ奪還(というか破壊するしかないですよね)の際にリジェネがティエリアを手伝って、リボンズの鼻をあかしてくれないかと期待しています。

 コーラが生きていたら、コーラのサワー割りを作ってお祝いしますよ。



20090317 小野瀬桜




[#22 未来のために]


 「僕を導いてくれ、ロックオン」って、ティエリア……!! 彼はニールを今でも大事に思ってるんだなぁ。ニールは、当時のトレミー組の中ではできた人だったけれど、人間として完璧ではなかったし、脆いところも駄目なところもあったので、当人がティエリアのこの言葉を聞いたら「大袈裟だなぁ」って苦笑するかもしれません。でもでも、内心では嬉しく思っているだろうなとも想像しました。ニールが皆の手本として在るように意識したわけでなく、刹那やティエリアの先を少しだけ歩けた彼が結果的にそうなっていた事が、いちファンとして嬉しいです。死んじゃったキャラなのに、嬉しいほど優遇されてますよね、ニールは。できれば生きていてほしかったという願望があるのは、二期が始まる前も今も変わりません。

 今回、ヴェーダ奪還を実行すると決めた際に、皆がそれぞれの決意を口にしています。それが終わった後に、スメラギさんが「トレミーの補給が済み次第、発進させる」と言っていて、ライルにだけ確認を取ってるんです。思えば、前回の出撃は刹那&沙慈だけだったので、アニューが亡くなった後のライルの出撃は、これが初めてになるわけで。前回の刹那を撃とうとした後のライルの様子では、まだまだ迷いが残っていそうでしたが、今回を見た限りでは大丈夫のようで良かったです。実際、出撃の際の「狙い撃つ!」は、メメントモリ一号機の光共振部を狙い撃った時と同じくらいの迫力を感じました。また、ティエリアの危機をシールドビットで救った時は、その状況やライルの声が、身を呈してヴァーチェを庇ったデュナメス&ニールを彷佛とさせていて、格好良かった&見ていてせつなかったです。ライルが無事で良かった。ライルありがとう、シールドビットありがとう。今のケルディムの装備は、近接戦闘用のビームサーベルが無いのも、攻防に優れたシールドビットを追加させたのも、デュナメスの戦闘データを元にしたからこそ在るもののはずなので、その結果がこうして良い事に繋がっていて、嬉しかったです。

 上記以上に嬉しかったのが、カティ大佐&コーラの復帰でした! 特に、カティの言葉は胸が震えました。ハーキュリー大佐のクーデター事件は、ブレイクピラーという大惨事を起こしてしまったけれど、平和に対する志を持つ人々の目を覚まさせるという目的は、ちゃんと果たされましたね。カティとスメラギさんの共闘は、カティがアロウズで指揮を取り始めてから常に望んでいたので、やっとの実現に安堵もしています。天才で名を馳せた──しかも、お互いの戦術をよく知る二人が戦場の最前線にいるなんて、凄いです。
 コーラもカティについてきてくれたとは……! 彼が味方なんて、ちょっと不思議な感じはしますが、嬉しいのに変わりはありません。できれば、対アロウズ戦でも、その不死身っぷりを生かしてほしいです。絶対に生き残れー!

 ミスター・ブシドーと刹那の対決に、一応の決着がつきました。自決も考えたミスター・ブシドーの脳裏に、刹那の「生きろ」との言葉が響いてました。あれは、彼の味方化フラグでいいのかな。カティほど正面から助けることはないとしても、これだけで終わるはずがないので、今後が楽しみです。でも、スサノオは動力部分が駄目になってますよね。直すのにはビリーの協力が必須ですが……彼には何も言わずにそうさせるのかな。これでミスター・ブシドーが「CBを助ける」とか言ったら、ビリーは逆切れしますよね。好きな女と盟友に裏切られる男……? ビリーも頑張れ(笑)。

 赤い髪イノベの量産型キター! パッと見、あの部屋に200人以上は居そうです。だからディバインとブリングは呆気無く逝っちゃったんでしょうか。全員がパイスーを着ていたのを踏まえると、彼らはイノベ艦の護衛なのかな。彼らを一人一人撃破するとなると、大変だなぁ。
 リジェネの離反もありましたが──次回予告を見ずとも、リボンズが死なないのは想像がつく事でした。リジェネ、来週は一波瀾ありそうですが、彼の計画が何だったのかをちゃんと描いてもらえるといいなぁ。

 次回予告では、最後の最後でライルがハッと目を見開いていたのが怖いです。一期を思うと、23話は不吉な回なので、ライルには幸せであってほしいです。あ、ライルの過去の記憶が揺さぶられて、幼い頃のニールとの回想シーンが来るなら、嬉しいですが……もう、そういう事を描ける時間はないですよね。
 その予告で0ガンダムが撃ってましたが、誰が乗るんだろう。
 そして、リンダさんが持ってきた物の中にはエクシアリペアとかも含まれているのかな。エクシアのデザインが好きだったので、もう一度あの勇姿を見たいです。



 以下、来週のネタバレ(雑誌あらすじバレ)を含みますので反転します。
 ↓
 ティエリアが単身で艦内に潜入するらしいですが、リジェネとの対峙があるかどうかが気になってます。今回の一件で更にリジェネ死亡の確立が高まったと思うのですが、リボンズにやられちゃう前に、イオリアの計画についてとか、リボンズに対する気持ちとか、対である自分の存在についてとか(リジェネがリボンズに作られたのは確定としても、ティエリアはまだ不明なので)、物語の核心に触れるような真面目な会話を聞きたいです。
 でも、お互いに銃を向けあっても、ティエリアがリジェネを撃つ展開はあまり見たくないです。ティエリアにはその覚悟もあるでしょうが、できるなら避けてほしいなというのが本音です。



20090309 小野瀬桜




[#21 革新の扉]


 ライル……! いいよ、もういっぱい悩みなよ。誰も止めないから、どうしようもない自分の感情に翻弄されるといいよ!と思いました。
 先週、結局アニューを撃てなかったライルは(刹那に撃たせてしまったのもあって)あんまり好きじゃなかったんですが、Cパートで刹那に八つ当たりしている彼は好きだったので、今回の刹那に銃を向けている彼も好きでした。一応、「俺は戦う」との答えを見つけているのに、アニューを亡くした悲しみと怒りを刹那にぶつけたくなっちゃったんだろうな。それをしないと、何も始まらないと思ったんだろうな。でも、撃たないでくれて本当に良かったです。あそこで撃ったら、たとえ刹那がかすり傷すら負わなかったとしても、絶対に後悔したと思います。そして、自分を許せなくなると思う。
 せっかくのライルの見せ場なのに、ここは刹那に持っていかれてる気がしました。あそこで、背後のライルの不穏な行動に気付いていたのに、止めもせず、知っている素振りも見せず、淡々と移動している刹那が愛おしかったです。そこまで頑張らなくていいよ、刹那……。もっと自分を許していいよ。刹那にしてみれば、自分の気持ちをもてあましているライルの辛さが分かるからこそ「撃ってくれて構わない」って気持ちだったんだろうな。そして、かつてニールに言ったみたいに、「お前が代わりにやってくれるなら、俺は撃たれてもいい」って思ってるんだろうな。これがカッコ付けじゃなく本気だったと分かる分、彼に痛々しさを感じてしまいます。
 でもでも、その直後にライルが発した「兄さん……」は、本当に本当に良かったです。これを聞いて、ライルが一層好きになりました。
 ここは色んな意味に取れるでしょうが、私は、復讐に走り、過去の為に戦ったニールをあまり評価してなかったライルが、大事な恋人を殺した刹那を撃とうとして初めて、所詮、自分も兄と同じだったと知ったからかなと思いました。人が戦ってしまう動機から“過去”を消すのは、そうできる事じゃないですよ。未来の為に戦うのは確かに正しくて、誰もがそうであるべきなんでしょう。でも、それを念頭に置いて戦ってきた人間でさえも、酷く辛い事があれば一転して、過去の為に銃を取ってしまうものだと思います。
 ただ、ライルはニールと違い、その過去が始まりではないので、アニューの事を惜しみながらも頑張ってほしいです。でも、私怨を捨ててリボンズや他のイノベイターと戦うのは、難しいだろうなぁ。ティエリアも、サーシェスの時だけは頭に血が昇ってました。いつだったか、サイト内のテレビ連作小説(ニルティエ)でネタとして扱いましたが、復讐が作品全体で否定されている以上、今後はCBの皆がどれだけ私怨を出さずに戦えるのかも、一つのテーマになると思っています。
 今回を経て、ニールもライルも刹那に一度は銃口を向けた事になりますが(そして、兄弟揃って刹那を殴ってもいるんですよね/笑)、二人とも、彼を撃つのが正しい事じゃないと分かっているのが良いと思います。そして、できればライルが、苦手だったというニールについて、「兄さんはどうだったのかな」と彼の心情を慮るようになってくれると嬉しいです。

 生きてた留美と紅龍については……まず生きていた事にびっくりでしたが、それだけだったなという印象です。CBに協力した動機が、ちょっと弱過ぎます。そりゃ、立場がある人だから、その辺の一般市民よりは生活の自由に制限があるかもしれませんが、留美ほどの人になれば、それすらもお金である程度は解決できるかと思うんです。資産も地位も名誉も美貌も持ってるなら、他に何を望むんだ!って感じですよね。ネーナじゃなくても、「何、言ってんの、この人」ってなると思います。でも、最初からそれらを持ってるからこそ、持ってないものがあると分かると欲しくなるのは、人間の性(さが)なわけで。紅龍が死んだ後、一人で小型艇で脱出する際に、留美の本音が聞けますが、平和を望むトレミー組の気持ちがこういう人に利用されていたかと思うと、そのなさけない彼女の死にっぷりには同情すらできませんでした。せめて、もうちょっと、留美が世界を何としてでも変えたいと望む強力な理由付けがあったら、彼女への見方も変わったのになぁ。あと、できれば、留美の本音を知ったトレミー組が愕然とする様を見たかったです。刹那は静かに怒り、ティエリアは激昂するかな。スメラギさんは呆然とした後、悲しみを込めて「そう」と言って微笑むかもしれないと、想像しました。
 紅龍も、一期からの続投組という貴重なキャラなのに、呆気無く死んでしまいました。留美をろくに守ることすらできなくて、さぞかし無念だったろうなぁ。

 淋しい死に方だった留美&紅龍とは対照的に、散り際が見事だったのはネーナ。「こんなところで死ねるかーッ!」とか「ちっきしょーッ!」とか、最期まで勝ち気だった彼女は良かったです。実は、一期の時は全然好きじゃなかったのに、二期に入って留美のいない所で黒い部分を見せ始めてから、急に好きになりました、ネーナ。リボンズに介入された紫HAROさんの言葉を聞いて「イノベイター」ってびっくりするところや、現れたのがアリーではなく、自分を仇だと言っているどっかの兵士(←というのが、ルイスに対するネーナの認識だと思います)の新型機だと分かり、勝手に不幸自慢しちゃうところが、ネーナの言葉を借りれば「もう、たまんな〜い」でした。
 ルイスはヤバかったですね。精神に異常が来たしてる感じ。仇を取ったと言って無邪気そうに喜ぶルイスを見て、アンドレイが彼女の名前を辛そうに呼んでますが、自分が父親を母親の仇として討った時の事を、重ねていたんでしょうか。今回、ルイスを本気で心配して、彼女を追って戦場に出てきた優しさを見せたので、何とか彼女を救う手伝いでもしてアンドレイには株を上げてほしいです。

 刹那は……純粋種のイノベーターかぁ。真っ暗な中で金目を見せられたら、そりゃびっくりしますよね。沙慈かわいそう(笑)。
 刹那が言っている「変わる」は、肉体的な事だけでなく、精神的な事も含まれているはずなので、それが明示されるのはもう少し先というか、それこそ最終回かその一つ前ぐらいの回でしょうが、楽しみでもあり怖くもあります。イノベイターになったのなら、刹那はティエリアと同じで、肉体が老化しない(しにくい?)存在ですよね。これって人類の一つの夢ですが、物語に限っては悪い面ばかりが強調されるから不安です。刹那はこれまで本当に苦労ばかりしてきたので、これから先の彼には、本当、穏やかな時間をあげたいです。
 マスラオ……じゃなくてスサノオとの戦いは、よく分かりません。ガンダムを使ったスポーツ? 果たし合いって……もう……。
 後半に入って人が狂ってばかりですが、この人は本当、ファーストシーズンの初回で見た時は、ここまでねちっこいとは思いませんでした。もし世界が平和になってガンダムが必要とされなくなったら、二人で剣道でもやって決着をつけたらいいんじゃないかな。ここまで来るともう、別にガンダムで白黒つけなくてもいいように思えてならないです(ミスター・ブシドーがとにかくガンダムにこだわっているので、それじゃ話にならないのですが)。きっと刹那なら了承してくれるはず! 彼は快く「分かった。だが待て──練習する時間が欲しい」とか言ってくれますよ。そして、ミスター・ブシドーなら、その時間をちゃんと待てちゃう気がします。

 リジェネがまた悪戯をしてましたが、紫HAROさんがリボンズに通じていた事からして、やってる事が全て彼にお見通しなのが怖いです。「(他人の)ではなく、(自分)の計画」って言ったのって、アレハンドロ→リボンズ→リジェネ……これで三人目ですね(笑)。すんごい死にフラグ。リジェネの計画にティエリアがどう関わっているのかも不安です。リボンズに対するような敵意はないみたいですが、しっかり彼を利用するような気がします。



20090302 小野瀬桜







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